神宿る村…白山信仰の里、石徹白にて。
女性たちの手で蚕から育て、糸を作り、機織り機で布を作り、草木や藍を育て、藍甕で手を真っ青にして染め上げ、デザインし、断ち、縫い上げ、たつけなどの服を作り出す。
そんなひと昔前の日本の暮らしを、ナリワイとして、文化として伝える石徹白洋品店さん。
その体験を共にしたいと全国から人が集まるようになり、ワークショップを行うスペースをこの度新たに作りました。
もともと民宿だった建物の改修。
希望は、明るく、作業のしやすいスペース。そして、自然の素材を出来るだけ使い、素地のまま、経年で古びていく様子を楽しみながら育てていきたい、ということでした。
工事は建物の顔となる玄関と一階の座敷を中心に、部分改修を行いました。
玄関ホールの既存のバラバラだった建具の高さと大きさを揃えて、見た目をスッキリさせ、また壁と建具の小口ギリギリまで漆喰で厚みと曲線を出して、女性達の働く場らしい柔らかさと、陰影を出しました。
郡上大和凄腕の左官屋さんにより、玄関の床は炭入りモルタルの掻き落としで市松柄に仕上げ、玄関の柱を支える石は、石徹白石にある「たわら石」を模すなど、お施主さんの細かなこだわりが随所にみられる仕上がりとなりました。
施主分離発注
※大工:羽生建築
※塗装:上村塗装
※電気:松山電機
※左官:松葉建装
※建具:北山木工所
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