活かすWorks of studio DEN-DEN

団子茶屋郡上八幡

2018.10

category : 店舗

郡上八幡

吹き抜けのある町家のカフェ改修

「郡上八幡の昔からのみたらし団子の味を残したい!」そんなぶなの木福祉会の担当者の思いからスタートしたプロジェクト。
日本財団の融資を受け、「働くNIPPON計画!」という障害者がきちんと暮らせる賃金を働く対価としてもらえるよう、
「多くの観光客がわざわざ訪れるカフェにしてほしい」という要望で、改修設計からカフェで使用する食器・家具の選定まで、トータルでコーディネートを行いました。
奥に細長い町家は、郡上八幡らしい中庭のある古民家。
しかし、長年の空き家のために雨漏り・壁の剥落が進んでいました。
改修の際、障害者の方が働くのに負担の少ない動線計画と、デザインはぶなの木福祉会が力を入れている茶道を意識しました。
昔ながらの箱階段ではなく、新たに中央に階段を設置。
お客様も和室・洋室・カウンター・囲炉裏など、様々なタイプの席を用意し、どの席も見える景色と居心地が変わり、ひとりから大人数まで長時間滞在したくなる空間を目指しました。
また、地元の技を随所に取り入れ、町家の特徴である吹き抜けには郡上本染(美濃和紙に絞りで染め)を飾り、
左官の腕日本一の郡上ならではの技を活かし、入り口のおくどさんから町家の漆喰壁、飾り壁まで塗りあげてもらいました。
庭は四季を感じられる植栽と、井戸を新たに掘削し、郡上ならではの水舟を設置。
水音と水面の揺らぎを感じられる池を作りました。
家具や建具も地元の技術者の腕により、また食器も岐阜県産のものを中心にセレクト。
旅の方々に郡上八幡の良さ・技を感じてもらいつつ、旅の疲れを癒す「峠の茶屋」のような、障害者、旅行者、地元の垣根のない空間を目指して作り上げました。
※施工:清水建設
※ロゴ・暖簾・メニューデザイン:上村大輔&KEIZ
※水舟・木箱:田尻浴槽店
※建具:長棟建具
※テーブル:KATACHI
※くど・左官:土松左官
※吹き抜け照明和紙:郡上本染 渡辺晋
※庭:たにざわ庭樹園
※電気:日之出電気
※給排水設備:タニグチ商事
※ガラス:八幡ガラス
※和紙張貼:大和インテリア 間関親子
※井戸:丸義ボーリング
※表示文字筆書き:上田酒店 松浦大将
※サイン:タニグチサイン
※設計・家具&食器セレクト:スタジオ伝伝
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